わが国には湿潤な遺跡が多く、そこから出土する遺跡は異常に水分を含んでいます。木製品遺物の場合、主な樹脂分が抜け、代わりに大量の水を含んでおり、高野豆腐のようにもろくなっています。過剰に含まれる水分を高分子物質のポリエチレングリコール(PEG)や、糖アルコール(ラクチトール)と置き換えて恒久的な保存がはかられています。また、木材に含まれる水分を強制的に取り除いて遺物を安定させる真空凍結乾燥法もあります。各種樹脂薬品や装置の方も取り揃えています。